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彼女の傷を見たのは偶然でした。

彼女は夏でも長袖のシャツを着ていました。
彼女自身が白く、陽に焼けていなかったことと、文化系だということで周りの人間は勝手に理由をつけて納得しているようでした。

その日はとても暑い日で、木陰で休んでいました。
暫く休んだ後、ふと思い付いてその木に登ってみました。
枝振りが太く、低い位置からも枝が伸びているからこそ思いついたのです。

枝に寝そべっていると、その下に彼女がやって来ました。
こちらに気付いていないようでした。
声をかけるのも気が引けて黙っていました。
彼女は地面を気にしながらそこに座り、あたりを見回した後、徐に袖をまくりました。

その時の衝撃を何と言ったら良いのでしょう。

細く白い彼女の手首の内側には、沢山の白い盛り上がった線がありました。
所々重なったそれは、自分の存在を主張しているように見えました。

あまりの事に声が漏れたのか、彼女は慌てて袖を戻し、そして、こちらを見ました。

木から下りると、彼女は青褪めた顔で立上がり、ジッと見つめてくるのでした。

何と言って良いか分からずただ黙っていると、声が聞こえました。
細い声でした。消え入りそうな程。

「違うの」

彼女は今にも倒れそうな顔色のまま目を伏せています。

「死にたいんじゃないの。違うの」

何も言えません。彼女は続けます。表情のない顔は血の気が失せています。

「違うの。体の中に溜まったモノを出してるだけなの。違うの」

独り言のように彼女は言います。

他人に見られる事を前提とした自傷は見た事はあったけれど、彼女のそれは全く真逆で。

「痛くないの?」

ビクリと彼女の体が震えます。よく見ると、唇も色を無くしていました。
怯えた顔をし、こちらを見ます

「痛いのは罰なの。傷が癒えると赦されたと思えるの」

彼女は答えます。少し早口で、しかし抑揚なく。

誰に赦されたと思えるのか。
誰に与えられた罪を贖う罰なのか。

聞けません。聞けないまま、彼女のシャツに隠れた手首を見ました。

彼女は怯えていました。知られた事と、これからを考えて。

「言わないから」

そう伝えても、頷いた彼女の瞳は昏いままでした。
そして、そんな風にしてしまったのは。考えるまでもなく。

彼女はこの事で自分を責めるかもしれない。
それは新しい罪が増えた事。
贖うための罰も下されるでしょう。
そしてそれを与えたのは、顔のない何かでなく、紛れもなく。


逃げるようにその場を立ち去りました。
彼女があの瞳のままこちらを見ているようで。
今にも新しい罰を生んでいる気がして。

後ろは振り向けませんでした。
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【2009/02/20 20:36】 | 想うこと。 | トラックバック(0) | コメント(2)
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コメント
これは?

フィクション?
ノンフィクション?

【2009/02/21 01:02】 URL | ガリレオ #-[ 編集]
んーと、半々くらいです。
【2009/02/21 07:18】 URL | マーホィ #-[ 編集]
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